みつばち屋嵐について

蜜蜂へのいたわり

おいしくて身体に良いはちみつ。なんと人類は1万年も前からはちみつを採蜜してきた歴史があるそうです。そんな人類の栄養を支えて来たはちみつですが、本来は「群れを守るために蜜蜂たちが蓄える貴重な食料」だということを忘れるわけにはいけません。

暖かくて野に花が咲きほこる季節には、蜜蜂たちは1週間で1つの巣箱がいっぱいになる程のはちみつを蓄えます。その一方で、寒くて花が咲かない季節になると、これまで貯めたはちみつを食べて飢えを凌(しの)ぎます。

もし、私たち人間が巣箱のはちみつを全て採蜜して販売すればそれだけ儲かります。ただし、蜜蜂たちは食べるものがなくなるので、餌も与えなければ飢えて群れが消滅してしまいます。楽をすることだけを考えれば、翌年も業者から蜜蜂の入った巣箱を購入して同じように養蜂を行うことができるため、そのような持続性のない養蜂を行うことも出来ます。

しかし、私たちが美味しいはちみつを食べられるのは、蜜蜂たちが自然の中からこしらえてくれるからこそです。科学技術が進歩した現代においても、蜜蜂たちの力なくしてはちみつを作り出すことは出来ません。ですから、「蜜蜂たちから分けて頂く」という気持ちを忘れずに、蜜蜂たちと共に歩む持続可能な養蜂を心がけています。

一方で蜜蜂たちも、過酷な自然環境の中で巣を維持するにはさまざまな困難が待ち受けています。とくに天敵といわれるスズメバチの襲撃を受けて巣が壊滅することは珍しくありませんので、スズメバチから蜜蜂たちを守ってやることは、養蜂家の務めでもあります。また、真夏の暑い時期には巣箱が蒸してしまわないように、風通しの良い涼しい環境を整えてやることも大事です。

蜜蜂たちが厳しい自然環境や外敵に負けず巣を維持できように、周りの環境を手助けしてあげるのが養蜂家の仕事です。そのため、ほぼ毎日1回は巣の様子を見に行き、蜜蜂たちや環境の変化に目を光らせています。日に2~3度様子を見に行くこともしばしばです。

このように私たち養蜂家と蜜蜂たちが、自然の環境と対峙しながら二人三脚でパートナーとなってこしらえているのが『嵐のはちみつ』です。